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過去の日記
略歴

作曲家の秦万里子氏に師事したことをきっかけに作編曲を始める。
東京音楽大学作曲指揮専攻映画・放送音楽コースを卒業。
作編曲・音声制作・譜面制作を手がけた商品は270件を超える。
作曲・編曲の依頼を受け制作、また、ラウンジピアノ、DTMによるBGM制作等、ジャンルを問わない柔軟な姿勢で活動の幅を広げる。
長年歌い手として参加している「合唱」の作曲については特に大切に考え、力を入れている。
作曲を堀内貴晃氏に師事。
JASRAC会員。

<代表作>
「黒いゴムマリの歌」
「系図」
(Miela Harmonijaより出版)

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混声合唱曲「智恵子の手紙」(5/8 CANTUS ANIMAE20thコンサートにて発表。 )
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楽曲のご感想をぜひお送りください。作者がメッセージを拝読いたします。
楽譜のお問合せや演奏をご検討中の方も、こちらのフォームからお問合せください。




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つながる魂のうた
ー3人の若手女性作曲家による新作の響演ー
 
と題し、2016.5.8.第一生命ホールにて CANTUS ANIMAE20thコンサートが行われます。

チケットの申込はコチラ
 (ページ下部のフォームよりお申込みください。)

その1ステージ目、私が作曲した混声合唱曲「智恵子の手紙」を発表する機会に恵まれました。
パンフレットの原稿として書いたものですが、事前に高村智恵子の人生を知って聴いていただくことにメリットがあると考え、下記の通り、楽曲の説明文章をご紹介いたします。ご覧ください。

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混声合唱曲「智恵子の手紙」の楽曲説明

私はこれまで温かくユーモラスな詩を選んで合唱曲を作ることが多 かったが、今回はそうではない。 出産の直後に友人の死を知ることとなったショックから、「命」 や「死」、「母と子」 というキーワードで作曲の題材を探すようになり、結果、 ある女性が、 自殺未遂の約一年前に母に宛てて書いた悲痛な決意と激情に満ちた "一通の手紙"を今回の題材として選んだ。

ある女性とは高村光太郎の妻として、また「智恵子抄」 のモデルとして知られている高村智恵子である。
光太郎は精神病を患った妻をも、時に神秘的に、 時に童女のように美しく描いた。
しかし、その現実離れした美しさ故に「智恵子抄」は「 智恵子不在の詩集」と評されることもある。
光太郎が描かなかった智恵子がいる。
彼女はどのような人生を送っていたのだろうか。 何が彼女を追い詰めたのか。
私は智恵子の人生に心惹かれていった。

智恵子は裕福な酒造家の長女として産まれ、 当時は珍しい女性の洋画家として勉学に励んでいた。 光太郎との結婚を機に今までの交友関係を捨て、 社会との関わりを絶ち、一途に芸術活動に切磋琢磨した。 非常に貧しい結婚生活であった。成功した光太郎とは対極に、 智恵子は人生をかけた絵画制作に行き詰まり絶望した。理由は、 病気がちな身体、展覧会落選、女性が故の家事負担、 光太郎に対する才能の引け目があったのではないかと考えられてい る。
失意の智恵子をさらに襲ったのは、 父の死と弟の放蕩による実家の破産であった。愛する故郷の喪失、 妹達の度重なる死、不幸な母への想いが智恵子を苦しめた。 母達が身を寄せていた妹セツの夫、 新吉の業務上横領事件逮捕も苦悩を後押しすることとなった。
貧困と挫折の中で自分の無力さを十分に知りながらも、 智恵子は母達を励まし、自分を奮い立たせる手紙を書いた。 その内容は生きる事への執着や強い決意が語られている一方、 矛盾する死を彷彿させる言葉を散りばめたものであった。 これが今回題材とした手紙である。
手紙から約1年後、 睡眠薬アダリンを飲み智恵子は自殺未遂をした。 精神病は悪化の一途をたどり、 長らく冒されていた粟粒性肺結核のため1938年(昭和13年) に死去する。享年52歳。

苦しくも熱く生きた智恵子の人生に目を向けていただくことで、「 智恵子抄」のもう一つの読み方を提案できれば、 そして智恵子が精神病院入院中に創作意欲を取り戻し、 残した千数百点以上の紙絵作品に興味を持っていただければと願い 雨森先生や団員の皆さんと密な意見交換をしながら完成に至った作 品である。
詩ではなく手紙を題材としたことの難しさはあったが、 生々しくこぼれる言葉の数々に心打たれながらの制作となったこと は幸いであった。

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日曜日のお昼、3ステージとも委嘱というワクワクするコンサートになるはずです。
ぜひ足をお運びください。

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| 作曲 | 19:30 | - | trackbacks(0) |
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